「……親の気持ちは解らないが、折り合いが悪くても子供は子供だからな。心の底から嫌いにはなれないんじゃないか?」 「ルークたち終わったー?」 あたしが何か言う前に向こうの棚から学の声が聞こえた。 「もう終わる」 ルークはそう答えると最後の本を棚に戻した。 「無かった?」 書斎を出て伸びをすると、潤佳ちゃんが寄ってきた。 「うん。無かった。次で出て来るといいんだけど」 「遅いですけど、昼食にしませんか?」 三枝さんにそう言われて携帯で時間を確認すると、3時を回っている。