「あれ、車停まってますね。ご親戚の誰かですか?」


三枝さんの車の隣停まっている白い車を見て学が言う。


「あぁ、伯父さんのです」


件の伯父さんもいるのか……。


三枝さんの後について屋敷の中に入る。


吹き抜けになった広い玄関ホール。


正面には木で出来た手摺の階段が折れ曲がりながら2階へと続いていて、そこには高窓からの光が差し込んでいる。


この屋敷は土足らしく、そっと落ち着いた赤い絨毯を踏むと、スニーカー越しでもふかふかとしてる。


「おぉっ……!すっごい……!」


「落ち着け」


足を何度も踏みしめキョロキョロとしていると、ルークに注意された。