宮間探偵事務所事件ファイル 3




「ね。現実味がないでしょう?数年前に亡くなった祖父は、事業を興して成功し、莫大な財産を築き上げた、と聞いています」


「伯父さんは跡を継がなかったんですか?」


学が訊く。


「祖父とも折り合いが悪かったようで……。伯父は自分で事業を興したようです。けど、最近は業績不振らしくて」


伯父さんはそれで遺産が欲しいのか。


三枝さんの話が終わり、ルークは少し考えて言う。


「解りました。お引き受けいたします」


「ありがとうございますっ!」


頭を下げる三枝さんを見てほっとしたような顔をする白兎。