「ご依頼ですか?お話聞きます。どうぞ」
うずくまる白兎を無視して女性に笑顔を向け、事務所に入れる。
ソファーを勧め、キッチンにお茶を淹れに行く。
「何で白兎がいるの?」
「さあ?」
お茶をテーブルに置き、ソファーに座ると学がこそりと訊いてくる。
女性の隣に座り、頑なにルークと目を合わせようとしない白兎を見る。
自分の事務所で依頼受ければいいのに。
「お名前、伺ってもよろしいですか?」
「三枝深紅(サエグサ ミク)と申します。ここは先輩の紹介で……」
「先輩?」
過去にここに依頼したことがある人かな?

