「俺じゃない。彼女だ」 と、白兎が体をずらすと後ろにいた女性が現れる。 20代半ばくらいの美人さんだ。 「あんたの彼女?」 「んなわけあるか!」 白兎が顔を赤くする。 「ですよね。もったいないくらい美人」 「おま……そこまで言うか」 「あぁ!片思いか!」 ぽん、と手を打つと、ばしんと頭を叩かれた。 仕返しに脛を蹴る。