「瑠稀ちゃん、コーヒーか何か淹れてくれるー?」 小道具などが置いてある部屋から、学が潤佳ちゃんのパソコンを持って出てくる。 「大丈夫だった?」 落ちていたカバンには、潤佳ちゃんが常用しているノートパソコンが入っていて、それが正常に動くか学に見てもらっていたのだ。 「あー……データはバックアップしてあるから大丈夫だけど……」 「買い直した方がいいか?」 言い淀む学にルークが言う。 「ん、そっちの方がいいかも」 「解った。近いうちに買いに行くから付き合え」