宮間探偵事務所事件ファイル 3




「ねぇ、一中の制服着てたんだけど、知ってる人だった?」


「すみません……顔は見えなかったので……。でも、同じクラスの人だと思います」


「え、何で?」


天野君はテーブルの上の千切れているミサンガを見る。


「これ、クラスの女子が集まって作って、皆……九条さんには配ってなかったけど……配ってたんで……」


視線を落として答える。


「そうか……じゃあ、クラスの女子の中で左利きの人は?」


「左利き?えっと……」


ルークの質問に、天野君は不思議そうな顔をしてから考え込む。