いつもと同じ時間に事務所を出て、家に帰ろうとした。


人がたくさんいる通りから人気の少ない道に入り、人がいない公園の前を通りがかった時、声をかけられた。


「九条さん」


足を止め、振り向こうとすると、カバンを引っ張られ、公園に連れ込まれた。


さっきの声と力の強さから女子と判断するが、相手の方が力が強い。


カバンを捨てようとすると、腕を掴まれる。


「何っ……!放してっ……!!」


奥の方まで連れて来られ、力いっぱい押されて尻餅をつく。