手分けして探し始めて10分くらいした頃、薄暗い公園の前で見覚えのあるキーホルダーを見つけた。


潤佳ちゃんのカバンに付いてた黒猫のキーホルダー。


チェーンが不自然に千切れている。


それをポケットに入れて、ルークに電話をかける。


「潤佳ちゃんのキーホルダーをさくら公園の前で見つけた」


それだけ言って電話を切り、公園に足を踏み入れる。


「──ん?と……」


「──っ!?」


誰かの声が聞こえた方に進む。


「潤佳ちゃん?」


声をかけ、人の気配がする方に近づく。