そして、初めて会ったお兄さんに恋心抱いてたりしたよ!初恋だ!!何で忘れてた私!
顔に血が上っていく。
死にたい!つーか死ね!あの頃の自分!
「思い出したみたいだな」
自分の膝に肘をつき、頬杖をした顔がこちらを向く。
「スベテオモイダシマシタ」
しかも、「おとなになったらお兄さんみたいな人とケッコンしたい」とかほざいた気が……。
「んじゃ、大人になったら、俺みたいなのと結婚したいって言ったのは思い出した?」
香坂さんの言葉に、さらに真っ赤になってそれを肯定する。
「じゃ、その夢は今も有効?」
「へ?ん……多分?」
それを聞くと、香坂さんは満足そうな顔をした。

