「…………甘い物、好きなんですか?」 なぜか私の顔を凝視している男性にきまりが悪くなり、適当に質問を投げる。 「いや。……これは特別」 と、私から目を逸らして自分も口に一粒放り込む。 ……あれ、でも、ここって図書館……。 飲食禁止のハズ。 そう思って男性を見る。 「あぁ……」 男性は、今気付いた、というような顔をして、秘密ね、と小さく言った。 その時、図書館の時計が閉館を告げるメロディを響かせた。