───つまらない………
学校生活がこんなにも憂鬱に感じたのは初めて…

なにもかも容易に手に入るような生活はもう十分よ…

要らない…全部…
そしてわたしも…この聖・鈴蘭学院の生徒会長として要らない存在。

わたしは今屋上に居る。

いっそ飛び降りようかしら…
なんて…ダメよね…



「学校を変えなきゃね…」

わたしはそう言うと屋上を後にした。


「あ…華歌様…おはようございます。」
「おはよう。」
「華歌、ごきげんよう。」
「ごきげんよう。」


「華歌、おはよう!」


この陽気な声は…

「美奈子…おはよう。」

美奈子はわたしの一番の親友…副会長として一緒に生徒会の仕事をしてる。

「どうしたの?元気無いじゃない。」
「うん…なんかつまらないな…って…」


「そうね。だから華歌がこの…聖・鈴蘭学院を変えるのよ。もちろん私も手伝うわ!」
「美奈子…ありがと。」
「私達親友でしょ♪」
「うん。」



「姫嶋君。」



冷淡で…冷たい声…
わたしの嫌いな…

「佐々木先生…?」


この先生は…この聖・鈴蘭学院の学院長補佐の先生。

その立場を利用してわたしたちを好き勝手弄んでる…

冷たい目…何か裏が有りそうな…獲物を仕留める豹の様な愛のない冷たい目…

呼ばれたわたしは無言で佐々木先生の後に続いた。

「君に頼みがあるのだが…」
「なんでしょう?」



「実は─────…………」




えっ………!?




「戸惑いを隠せないのも分かる…だが…これは決定事項だ…。」
「そんな…どうしてわたしがっ!!」

「──………頼んだ。」


それが教師のする事なの?