「最後に、由衣に会えてよかった。由衣、ずっと大好きだよ。」



あたしを抱き締めているソノの手が透けていく。




消えてしまう。




「そんな顔しないで。俺は次は、人間として生まれてくるから。また会えるよ。バイバイ、由衣。」




キラキラと白い雪が溶けるように、ソノは消えた。




取り残されたあたしは、廃墟の外に出た。






夕焼けが綺麗だった。