私はすごく、すごくすごくズルい人間だ。

誰よりも残酷な人間なんだと思う。




放課後のだれもいない渡り廊下。
夕日が見えてまるでマンガに出てくる告白シーンみたい。

ある意味『告白』なのかもしれない。
誰も幸せにはなれない告白。

行ったって意味がないってわかってる。
それでも私は、あなたに私を見てほしい。

「おーい、どした?」

優しく話しかけてくれるあなた。

こんな関係でもいいと思った。
あなたが先生を好きで、
私があなたを好きで、
先生が何も知らずに幸せになる。

私はあなたの側にいられる。


ずるくて、残酷で、醜い私は、
それでもあなたがすきなんだ。