百日紅の咲かない夏

5年後。

「………。」

もちろん、君の顔を
忘れることはなかった。

もういちど、あの場所へと
あしを運ぶ---…

あの日…咲いていた百日紅は、
もうない。

………花は、儚い。
人生のように、人の気持ちのように。
儚く散ゆ、百日紅――――…

「…うっ、うわぁ…んっ…」

………人は―感情的になると、
涙を流す。
どんな人でも――――…

前をむけ、日に向かい、
美しく咲かす花――――…

忘れられない、忘れるわけない。

百日紅の咲かない夏――――……