そいつが立ち去ってから、真歩はなかなか動けなかった。




もう怒りを通り越して呆れていたのだ。




初対面のやつになぜあんなことを言われなきゃいけないんだ。


空き時間にのんびりしていて何が悪い。
確かに、タバコは20になる前、17の時に吸い始めた。



だが、それがなんだ。



あいつに怒られる理由はないし、
ましてや20になっているのだから
今は法的にも問題ない。


しかも、最後の一言。

「可愛くねーな」


言われなくてもわかってるよ!!





真歩はそいつとのやり取りをグルグルと頭の中で駆け巡らせながら、なんとも言えない苛立ちを感じた。