早乙女は血を見て怯んだのか、ナイフを離した。 「さしゃあ血は出るだろ………。いてぇな…………」 早乙女は口を手で覆ったまま突っ立っていた。 「お前、病院に行け。」 「え???」 「精神科、行ってこい。」 「なに言ってるの??健くんの方が…………」 「俺は…………あんたが行かないなら俺も行かない。」