電車の音が止まり、

だれかが走る音も自分の走る音も止まった。

その人は私をずっと見ている。

電車を止めて待っていてくれている。

そう思い私は走ってその人の方に行った。

「ありがとう…」
そう言うと

「いや…別に」
と行った。

さっきはあんまりしっかりその人の事を見てなかったけど…

かなり怖い顔をしていて…
私と同じ制服だった



電車に揺られながら
私はずっと名前を聞こうか、聞かないか迷っていた。

電車が私たちの学校の前に付き、
何人かの生徒が電車を降りていく。