「何味がいい?」


「何でもいい…」


何でもいいって…


一番困る言葉だな…



「じゃあバニラでいい?」

「うん…」


私はフタを開けてスプーンと一緒にアイスを侑くんに渡そうとしたら…


「食べさせて…」


「え?」


「美依が俺にアイスを食べさせて」



私が!?


侑くんに!?


「早く!!」


侑くんに断ることもできず…


「分かった…」


侑くん赤ちゃんみたい…


「ふふっ」


あ…思わず笑ってしまった…


「何笑ってんの?」


「…何でもないよ」


「キャ!?」


私…侑くんに抱き締められてる!?


「ちょ…離して!!」


「理由言うまで離さない」


口が裂けても侑くんが可愛かったなんて言えないし…


「早く言わないとキスすんぞ」


それはマズイ…


風邪がうつる…



「えーっと…
侑くんのアイスを食べさせてもらってる姿が可愛かったの…」


「…」


侑くん黙っちゃった…



「侑くんごめんね…」



ガバッ


「!?」


「可愛いとか言ったからお仕置き」


今侑くんのベッドで抱き締められてるよね…


「侑くん離して!」


「ZZZ…」



寝てる!?


動いても侑くんの力は変わらない…



どこにこんな力があんのよ…





何か私も眠くなってきちゃったな…


私も寝ちゃお…