血の花

「ふぅ・・・・」

急いで来たから、額には汗が浮かんでいる。

見た感じ、花は無いっぽいけど・・・・

どっかに隠れてるのかな?

自転車を降りて、もうすっかり大きくなってしまった

あの木を移動しながら眺めた。

緑の葉が生い茂っているだけで、つぼみとか、花っぽいものは

何一つ見られなかった。

「そんな・・・やっぱりあのメール、デマだったの・・・?」

そんなとき、上から声が降って来た。

「るなー。そんなとこで何やってんの?」

「・・・え?なにって・・・・」

パッと上を見上げると、そこにはクラスメイトの美羽がいた。

「みうっ!?ここあんたの家だったの!?」

「うん。そーだよ。」

「・・・・あんたんち双眼鏡ある?」

「あるよー。」

かかげて見せてくれた双眼鏡は、結構立派なやつだった。

「ねぇっ!家の中入れてくれない!?

この木の中を見たいのっ!」

美羽は下に降りてきて、鍵を開けてくれた。

「ありがとう・・」

美羽の部屋に入って、双眼鏡を貸してもらった。

ここは、この木を眺めるにはちょうどいいところだ。