数分して、屋上のドアが開いた


入ってきたのは、やっぱり祐樹で



「大丈夫か?」

「……ダメ…」

「ダメって…」


今の俺は、抜け殻状態。


「なんかさ、こんなに…あっさり終わっちまうもんなんだと思って…」


「あぁ…」


「別れようって言った時は、大丈夫だったんだけどさ…


今になって、なんつーか…寂しいっつーか、苦しいっつーか…」


「あぁ…」


止まっていた涙が、また溢れ出す


「こんなに、琉羽が好きだったなんてな…

かっこわりぃ…」


今まで、こんなにも人を好きになった事がなかった


こんなにも、苦しいなんて思った事なかった


「バーカ、何言ってんだよ…お前は、めちゃくちゃカッコイイぞ」


「気持ち悪っ!!」

「なんだとー!?」

「ウソだって…


ヤバい…祐樹、少しだけ…」

「ん……泣けよ、思いっ切し」



俺はしばらくの間、祐樹に頭をガシガシと撫でられながから泣いた。