あるところに

一羽の

美しい鳥がいた。



シルクのように
滑らかで純白の羽。

尻尾は
漆塗りの器のごとく、
美しい赤。

黄金色に輝く瞳。



全てが

彼女は
一級品である事を
示していた。



研究に研究を重ね、



一人の学者が
彼女を作り上げた。






8月9日。

彼女の誕生日。




けれど
これは、

彼女が
誕生した日ではない。









彼女の
誕生させられた日
であった。