家が隣だからすぐにでも会いに行ける距離だった。

芹沢空太(せりざわ そらた)。

彼は頭も良くてかっこいいと思う。

女子からの人気はとてつもなくすごい。

空太が歩くだけで女子は騒ぐくらいだから。

自慢の幼馴染。

そう思ってるのは私だけかも…。


「空太ー!上がっていい?」

私は勝手に空太の家に上がり込み、空太を呼んだ。

多分部屋にいるんだろうな。
空太、真面目だし…勉強してるんだろうな…。

返事が返ってこないから、ズカズカと空太の部屋に向かう。

寝てるの…?

そっと部屋の戸を開けた。

視界に入ってきた空太の部屋。

見慣れているから、何とも思わないけど、綺麗に整頓している。

ゴミ一つ落ちていない。