一斉に集まる視線。

でも、そんなことどうでもよかった。

私はズンズンと空太の近くに駆け寄り、空太を教室から引っ張りだした。

そして、人目に付かないところまで連れてった。


「星菜!なにすんだよ!」

見た目はすごく変わったのに、声は変わって無くて。

胸が締め付けられた。

「空太こそ、なにやってんの?」
「は?」
「髪もそんなんにして!耳も開けて。和泉ヶ丘行くんでしょ?」

誰もいない廊下でただ響き渡る私の声。

「いまどき、普通だろ?こんくらい」
「でも、和泉に行くんだったら」
「関係ねーよ。星菜には」
「関係あるよ!だって」
「だって…幼馴染だから…だろ?」
「……」

違う…。

幼馴染だからとかじゃなくて。

空太が好きだから。

だから心配してるの…。

「もうほっといて。俺は大丈夫だし。関わんな」


空太は私に背を向けて、教室へと戻って行った。

ねえ…どうしたのよ。

前だったら…。

やり場のない思いが涙に変わって溢れてきた。