見渡す限り、空太の姿はない。

いつもの…真面目で、優しい空太は…もういなかった。



聞こえるのは…空太にそっくりな男の人の声。

かすかに見えたその人は…私には空太には見えなかった。


「空太、お前変わったな!前まで真面目くんだったのに」
「よりかっこよくなっちまったな」

クラスの男子が褒めたたえている。


それで確信した。

やっぱり…あれは空太…。

昨日まで綺麗だった黒髪がオレンジ色に近い茶色に染まっており、耳には小さなピアス。

空太の好きなファッションではない。


空太はピアスなんか開けたくないと言っていたのに。


私は放心状態になった。

なにやってんの…空太…?

「空太!」

私は思わず、叫んでいた。