「冗談?」
「んなわけないじゃん。俺は本気だよ」
「だって…和泉ヶ丘なんか…」
「いいところだと思うよ?」

いいところ?

いいとか悪いとか、そんなの関係ない。

一緒な学校にいけない事が私にとってすごくショックだった。

絶対、和泉なんか無理。

奇跡が起こっても、神が降臨してもダメ。

「和泉、遠いよ?」
「バスで通うよ」

何も言い返せなくなった。

空太は常にトップにいるような人。


なんで、こうも違うんだろう…。

今更勉強してこなかったことに後悔した。

「星菜は?」
「私は…近くの高校…」
「頑張れよ」

空太は八重歯を見せて笑った。

「どうしても…行くの?」
「和泉にか?」
「うん…」

黙り込む空太。

困らせちゃダメってわかってるけど、和泉ヶ丘なんか遠いし、勉強で時間が無くなるし。

もしかしたら顔を合わせることすら困難になるかも。

だから簡単に「いってらっしゃい」って言えない。