スキだよ、ずっと。

もしかしてコイツ....?


俺は振り向き、紗和の肩を両手で掴んだ。



「紗和?」


けど紗和は下を向いたまま、顔は見えない。



「...紗和?こっちみろよ」


「...嫌だ...っ」


「んで?」


「だって....ヒクッ」



--あぁ、やっぱりな。



「そんなに怖かったのかよ」



俺は軽く笑いながらそういい


紗和を抱きしめた。



すっぽり収まるからだ。




「...ヒクッ..ッヒク...ッ」


紗和は泣きじゃくったまま。


ったく...可愛いことすんなよ。



理性が持たねぇっつーの。




俺は少しかがみ、泣いた紗和の顔を



覗き込んだ。



...あーやべぇ!


俺はそのまま『チュッ』と触れるだけのキスをして



紗和の手を引き、教室へ戻った。