玄関で靴を履き替えると


先に履き替えた要が


あたしの隣においてあった鞄を



ヒョイと持ち上げ、肩に2個担ぎ




もう1つの手であたしの手を包んだ。





...ほ~らね?♪


こんなに優しいんだから★要は!



スキップ交じりに歩くあたしの横を


落ちついて歩く要の顔をそっと見上げると





相変わらず仏頂面だった。



「ね!要~」

「ん?」


「もうすぐ、学校祭だね!」


「あー...だな」



...はい!会話終了~♪



けどあたしはめげないもん!



「今年も一緒に回ろうね★」


「...あぁ」


...ううう!!!


要は基本単語系しか話さないから



こうやってすぐ会話が途切れるんだけど


あたしが繫いだ手を少しでも緩ますと


ぐっと強く握ってくれるから


それだけで言葉じゃない


”愛”を感じるんだ。



っ!

あたしってば溺愛しすぎかな!?


「ふふっ」