スキだよ、ずっと。

紗和とアドを交換する桂木が


また急に頬を赤らめた。


「か..要くんのアドは、紗和ちゃん送ってくれるかな?」


...はぁ?!

「えっ!」


そして桂木がそういうと紗和は一瞬固まった。


「...いいよね?紗和ちゃん」


「あっ...えと、うん!後で..送るね」

けどすぐに笑顔でそう言った。


「ありがと♪それじゃあまたね、紗和ちゃんと...要くんっ!」


すると納得したように桂木はいなくなった。







帰り道。



隣を歩く紗和は笑顔だけど


あきらかに元気がなかった。


「なぁ紗和」

「んっ?!」


「桂木に俺のアド送った?」


「...へっ?!あっ...まだ」


”桂木”って俺が言うと案の定紗和は


ビクっとしていた。



...ふぅん、やっぱりな。



「そっか..まだなんだ?」

「....あっ!いっ今送るね?!」


すると紗和はぎこちない表情で

ケータイを急いで取り出した。



そんな紗和を...



俺は抱きしめた。


「きゃっ!...かっ要?」

紗和は慌てていたけど、それでもケータイを離さない。

「無理すんなよ」



けど俺がそういったその瞬間...


『ガタン』


紗和の持っていたケータイが地面に落ちて


ケータイを持っていたその手は


涙を抑えていた。