「要は今日ホストでしょ?」


学校祭当日。



いつもより少し早く要が迎えに来てくれた。



準備とか色々あるからね!



「あぁ。マジ面倒なんだけど」



隣でハァ~とため息を付く要を見てあたしは笑った。


「....要がホストって...なんか嫌だなぁ...」


あたしはついそう、本音をこぼしてしまい



慌てて口を押さえた。



ヤバっ!!!あたしってば何言ってるの!!


けどそれは手遅れだったみたいで...



「ん?なに?」


と悪の笑みを浮かべた要があたしの顔を覗き込んだ。



「っなんでもないよっ!」


あたしはそっぽを向いた。


...恥ずかしくていえるわけないじゃん!


すると、要は繫いだ手をぐっと握った。



「紗和が心配するよーなことは絶対ねぇし、心配すんな」


そしてサラっとそういった。




かっ要がそんなこと言ってくれるなんて/////


それだけで元気になったあたし。



そんなあたしを見て「単純」と隣でつぶやいた要は



「お前の見に行くから」


それだけ言うと自分の教室へ行った。