私と彼女の間に、気まずい沈黙が流れる。
しばらく見詰め合っていると、彼女が可笑しそうに顔をゆがませ、肩を震わせているのがわかった。
「なにがそんなに可笑しいのです?」
不快に思ってそう訊くと、彼女はさらに可笑しそうにする。
そして言った。
「李玖姫、貴女、私のことを女だと思われておりませんか??」
「そうでございましょう?」
言うと、彼女は今度こそ腹をかかえて爆笑した。
そうして目じりに浮いた涙を拭うと、
「はぁ。姫?貴女はこの国の珀黎王に嫁がれて此処にいらしたのですよね?」
「はい。」
「それで、これから婚儀を行うところだったと。」
「・・・そうです。」
「それで、ここに現れたのが私だということは・・・?」
しばらく考えて、ようやく結論にたどり着く。
「もしや、貴方がその珀黎様でしょうか・・・・・・・?」