私は涙を拭って成太を追いかける。 すぐに成太の後ろ姿を見つけて、私は腕を掴んだ。 「行かないでよ……」 私は小さな声でささやく。 「成太まで……行かないで」 あぁ、本当だめだね。 またほら、すぐ泣いちゃう。 ポロポロと涙が流れてくる。 でも、それを今度は成太が拭ってくれた。 「……ごめんな」 成太は優しいようで困った顔をする。 それがどういう意味なのかは、私は分からなかった。 「今日は家族で晩ごはん?」 空が茜色に染まっている。 帰り道、成太との他愛ない話。