文句の1つでも言ってやろうと思って、成太を見ると…そんな感じではなかった。 だって、成太があまりにも真剣な目だから。 「ねぇ、だって…嘘でしょ? そんな冗談おもしろくないよ」 成太がイギリスに行くわけない。 ずっと私たちは、バカみたに毎日3人で仲良くするんだから。 「……嘘じゃないよ」 成太は私の右手を握る。 そして、低い声でささやいたんだ。 「なんで…イギリス?」 まだ信じられない私。 だって、いきなりすぎるよ。