「なに?」 私は靴に履き替えながら返事する。 すると、ショウタくんは私の真横にしゃがみこんだ。 「好きなやつとかいんの?」 「はっ!?」 突然の問いかけに戸惑う。 好きなやつ…って。 「…いないよ」 私は小さな声でささやくように答えた。 すると、ショウタくんは立ち上がって私の手を引く。 「ちょっと!何するの!?」 私の声を無視してショウタくんは走りだした。