「……シンジ。久しぶり。
イギリスは楽しかった?
成太に会いに行ったんだよね。
黙っていくから、私びっくりしたんだよ。
…ねぇ、シンジ。
黙っていくなんて、ずるいよ…。
私に一言もなしにイギリスに行って、黙って帰ってきて。
どうして何も言ってくれなかったの?」
目頭が熱くなっていく。
私はグッとこらえて、話を続けた。
「……ねぇ、シンジ。
私、どうしたらいいの?
これから毎朝、1人で学校に行かなきゃいけないの?
…2人で成太を待つって言ったじゃん。
俺らが会いに行けばいいって言ったじゃん。
……ねぇ、シンジ。
お願いだから。
これ以上……私を1人にしないで……」
気づけば私は、泣き崩れていて。
泣き叫ぶような声をだしていた。

