…でも、それ以上に成太は寂しいよね。
私にはシンジがいる。
でも、成太は1人で始めるんだから。


…翌日、シンジと2人で成太を空港まで見送りに行った。


「わざわざ、ありがとな」


「んだよ、当たり前じゃん」


成太とシンジは、拳をコツンと当てた。


「頑張れよ」


「あぁ。シンジもな」


…私は、そのやりとりを静かに眺めていた。

泣かない、絶対に泣かない。
そう心に決めてたけど…いざ、成太を目の前にすると、目頭が熱くなったんだ。


「ほら、アキも何か言えよ」


シンジは私の背中を押して、成太の前に行かせた。