「なんで、お前はすぐチョキだすんだよ」


シンジはゲラゲラ笑いながら、ブランコをこいでいる。
「そうだな」と成太まで納得して笑ってる。


「私、最初はチョキだしてる?」


「「ずーっとな!」」


そんな…2人して声をハモらせて言うことないじゃん。


「ねぇ…私の順番は?」


昔なら、成太がすぐに代わってくれてた。
私が泣きだすから。

でも、成太は代わってくれなかった。


「だって、アキ笑ってるから」


成太は優しい目をして微笑んだ。