「もう…大丈夫だよ」 辺りはすっかり暗くなっていて、教室の灯りが校舎内で目立っている。 「帰ろうか」 成太はそう言って、私の頭をポンッとたたいた。 学校を出て、私たちは無言で歩いていく。 …私、まだ成太に話したいことある。 もっともっと、聞いてほしいことがあるよ。 「…成太、シンジ」 私はささやくように2人の名前を呼んだ。