3人の家を通りすぎ、こわい番犬の家、駄菓子屋、商店街を抜けた。 「どこなの…成太」 私は立ち止まり、冷静になる。 あっ…サッカーチーム。 成太は、そこにいるのかも。 「はぁっ…はぁっ…。 アキ、走るのはえぇよ!」 息を切らしながら、シンジが追いついてきた。 「ねぇ、シンジ!! 成太がいつもサッカーしてる場所って、どこ?」 私は息切れするシンジの肩を揺する。 「場所!? んなもん、知るかよ」 場所が分かんないんじゃ、行けっこない…。