「成太知らね?家いっても、いねんだよ」 シンジは隣のブランコに腰をおろす。 「成太…いないの?」 「あぁ、そうなんだよな。 ったく、明日出発だってのに」 私は耳を疑った。 明日出発って…イギリスに? 成太は明日、いなくなっちゃうの? 「ちょっ、アキ!?」 気づくと私は、無我夢中で走ってた。 成太…成太…。 ごめん、成太。 …成太が行きそうなところって、どこだろう。 こんなときなのに、すぐに思いつかないや。