「......ここどこ?」

気が付くと見知らぬところにいた。

墨汁をぶちまけたような暗闇は全く先が見えない。

でも、自分が立っている道だけは何故か見えていた。

現実味のない赤色。

ふと上を見上げると赤い月が浮かんでいた。

「ここは全部赤色だな。」

見知らぬ場所に来たのにやけに冷静だなと思った。

いや、ただ単に混乱しているだけなのかもしれない。

混乱出来ないぐらい、混乱しているのかもしれない。

自分の部屋で、課題をしていたはずなんだ。

いや、ごめん嘘漫画読んでました。

これは、夢なんだろうか?

夢にしては、妙にリアルだ。

現実味はない、真っ暗で道と月以外に見えるものなんてない。

でも、不思議と夢だと言われて素直に受け入れられるとは思わなかった。