仕事が終わって歩いていつものホテルに向かう。 仕事場から少し離れたホテルは、家に帰るには反対方向。 だけど彼の家はその先にあって、ホテルはただの通過点にすぎない。 彼は欲求を満たせば いつものように夜明けを待たずに帰ってしまう。 どんなに私が帰ってほしくない、と願っても。 それを頭で分かってるけど、彼からメールが来る度に痛む胸と、ときめく胸とを感じながら私はまたいつものホテルに向かう。