ぽけーっと惚ける私に、彼はフッと冷たい微笑をひとつ。 そして、言う。 「物凄くいやらしい顔してますね」 ──ああ、どうかその腕に。 「お望み通り、触れてあげようか」 愛おしむように、そうっと優しく抱きとめられたい。 壊すように、ぎゅっと激しく掻き抱かれてみたい。 相反する欲求が背筋を駆け上がって、私の身体を熱くする。