私には秘密がある。

まだ誰にも言っていない秘密。


私は昼になると決まって屋上へ行く。

片手には弁当箱。

もう片手には台本と筆箱。

ん?

まだ分からない?

しょうがない。もう少し詳しく話すか。

私は三才の頃にある舞台を見に行った。

まだ幼い私は舞台の内容など全く分からなかった。

分からなかったが何故か引き込まれた。

言っている言葉の意味も、舞台のストーリーもちんぷんかんぷんな私が

その舞台に食い入るように目を輝かせて見ていた

それからだろうか。

私が女優になりたいと思ったのは