半年前。


「東雲…繭です。」
「……東雲?」

「朝本…?」

高校一年の夏。

私、東雲繭は、家庭の事情で転校してきた。

幼なじみの朝本優樹は私の転入先の学校のクラスメイト。
そして一年とはいえ卓球部のエースだ。

ムカつくほど優樹は卓球が上手い。

「朝本と東雲は知り合いか?」
「幼なじみです。」
「なら、朝本、東雲に学校案内してやれ」
「はーい」


もうどうなってんのかわかんない。

とりま席に着こう。

えーっと、席は

「東雲さん、こっちです!」
「あっ」

可愛い子…。

「あっ、ありがとう。」
「東雲さんって優樹くんの知り合いだったんた?。あっ、私は浅倉由真。よろしくね♪」
「浅倉さん、よろしく。」
「由真でいいよ。東雲さんのこと繭って呼ぶね♪」
「うん。由真よろしく。」

浅倉由真。結構いい子だ。

モテるだろうな…

「繭って、優樹くんと幼なじみ?だっけ?」
「うん。どうして?」
「私さ優樹くんが好きなんだ。」


え…?

「マジで?。」
「うん…」