たった一言伝えるだけに
こんなに緊張するなんてな...
かっこわりぃ、オレ。

覚悟を決め何があったのかリウに聞こうと
決断してからの翌日。


オレは今、リウを待ち伏せしてる。

校舎の階段を誰よりも早く降り
一番乗りでたどり着いた下駄箱。

ここなら確実にリウが訪れる。

少し恥ずかしい。

オレだって中学生だ。
最近はいままでどうって思ってなかったことだって
照れたり、恥ずかしくなったりするお年頃だ。

一人の女の子を待つのだって
この歳になると恥ずかしい。

続々と同級生や先輩、後輩までもが通る中。
オレはたった一人の女の子を待つ。
たまに

「タクマぁ!帰んねぇのか?」
とか
「まさか...お前...誰かに告るのかぁっ!」
とか大声で言うやつとかいるけど
完全に無視。

うぜぇとしか思わねぇ。