*真面目くんとの秘密の恋*

え。


目の前にいるのは、
あの田中くん。

瞬間、あの時の恐怖が
よみがえってくる。

「返して下さい」

と、とりあえず、反論しなきゃ---

「いっ…いやですよ!!」

「うるさいはやく持ってこいよ」

それは、普段の声とは
かけ離れた田中くんの低い声。

温度が五度くらい
下がった気がした。

反射的に、私は
「はっ…はい!!」

と言っていた。