そして俺が9歳の時、大阪に住んでる老夫婦に引き取られた。


お盆とクリスマスと正月は引き取られた仲間も一緒に過ごすって決まりがあって、毎年会ってた。

でも、12歳のお盆から未来も駿も来ぃひんくなった。


そして、たまに来ていた手紙でさえパッタリ無くなったんや…。



だから、未来に何かあったんちゃうか?思うて大阪からここに戻ってきたんや。



「で、未来どうしたんや?」


俺は駿に聞いた


「…未来は…郁哉の事、覚えてない」


「はぁ???」


なんで?


「郁哉の事だけじゃねぇ。
俺の事も。自分が誰かって事も」

意味が分からへん…。


「俺アホやから、もうちょっと簡潔に言うてくれへん?」


「未来は中学に入ってすぐに、記憶喪失になった」


記憶喪失ってあれ??

私は誰?ここは何処?貴方は誰?ってやつ??


「そーゆーこと。」


「…………はぁぁぁあぁ!!?」


「声デケェよ。」

駿は悲しそうにそう言ってから俺の知らない話を言ってくれた