こんなみんなの前で、こうはっきりと言うのはどうかとも思う。
だけど、周りはこの状況を知っているわけだし、俺とあゆをくっつけようとしてたかもしれない。
それなら、みんなの前で、はっきりと断るほうがいいだろう。
「―――従兄妹…? それ…だけ?」
「ああ。それだけ…」
その場がし~んと静まり返る。
~♪~~♪♪~
その時、場違いな音が部屋に鳴り響いた。
この音は―――…
聞き覚えのあるその音に、俺は自分のポケットから携帯を取り出した。
そして、目の前にあゆがいるというのに、携帯を見る。
そこには、メールの着信を告げるメッセージが表示されていた。
もしかして―――…
そんな期待を胸に、俺は携帯をチェックする。
すると、メールの受信者の名前には『初瀬茅乃』と。
茅乃!
待ち望んでいた茅乃からのメールに俺は急いでチェックする。
だけど、操作をしていると、「圭史くん……?」と不安そうな声で名前を呼ばれた。
「え…? あ…」
「もしかして、彼女から?」
ここであえて誤魔化すのも変だし―――…。
俺は「ああ」と肯定の言葉を告げた。
「そっか……」
寂しそうにそれだけ言うと、あゆはスッと立ち上がり部屋を出て行ってしまった。
俺のせいだってことはわかってる。
だけど、だからといってどうしてやることもできない。
きっと、あゆが望んでいることは俺には絶対に叶えてやることができないことだから。


