結局、あたしの頭の中には疑問だけが浮かんでいる状態のまま、あたしたちを乗せた車は家に着き――…
「悪い。ちょっと今、授業項目とか変わって忙しいんだ。詳しいことは時間が出来た時に俺からおばさんに直接話すから。当分の間は、家庭教師も休ませてもらうかもしれない」
「うん…。ママには、話しておく…」
「頼むぞ」
軽く頭の上に手を置かれたかと思うと、圭くんの顔が近づいてくる。
その後に何が続くのかわかったあたしは、そっと目を閉じた。
柔らかく触れる唇の感触。
そして、その感触が離れたことで、あたしは閉じていた目を開けた。
でも、終わったと思ったから目を開けたのに、まだ至近距離にあった圭くんの顔。
圭くんと視線が合わさった瞬間、圭くんはにやりと笑う。
そして――…
「・・・んっ・・!!?」
ぺろりとあたしの唇を舐めた。
びっくりする出来事に、あたしは目を見開き、声を出すこともできずに固まった。
ただ、目を見開いたあたしの視界の中には、固まったあたしを見て満足そうに笑う圭くんの顔。
「してやったり…だな」
そこまで言われてから、あたしはハッと意識を戻す。
そして、先ほど舐められた唇を慌てて自分の手で覆った。
「なっ! 何するのよ!」
「何って、キス…の延長? お前油断してたからな」
「なっ!!」


